解決すべき問題点
樹脂成形の製造業者である顧客では、射出成形機内部に焼き付いた樹脂カスや異物が成形品に混入、さらに樹脂カスや異物が透明樹脂材料に混入することにより黒点化し、外観不良が発生していた。同問題に対応するためパージ剤を使用し2度洗いを実施しており、洗浄コストの低減とリードタイム短縮に伴う生産性向上が課題であった。
取り組みのプロセス・苦労した課題等
高洗浄パージ剤(射出成形機用洗浄剤)【ecomaru GSS】を提案。ガラスフィラー入り洗浄剤の中でも「グラスウール」をパージ剤に用いることで洗浄性が抜群に良く、従来品では落としきれなかったシリンダー内の樹脂劣化物(焼け・黒点)を除去・予防、黒点不良など異物不良率の低減、品質改善に貢献する。適応する樹脂と成型温度帯により選定グレードが異なるため、複数グレードからサンプル評価を実施した。
最終的な解決策と顧客のベネフィット
高い洗浄効果により黒点不良問題は大幅に削減されるとともに、高い排出性により2度洗いの必要がなくなり、従前と比較してパージ剤の使用量が約50%減りランニングコストの削減にも繋がった。また製品に60%も配合されているガラスウールがリサイクル品であるためお客様より環境配慮の観点からも非常に高い評価をいただいた。